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飛行機
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飛行機に初めて乗るまでは、「飛行機に乗る」ことは憧れれだった。
当時は地上のどの交通機関よりも飛行機のほうが早く、運賃が高かった。つまり、お金を気にするよりも時間を気にするブルジョワの乗り物だった。
しかし、乗る機会が増えるにしたがって、飛行機がそれほど好きではなくなってきた,
理由は、まず、ブルジョワの乗り物として憧れる時期は過ぎたということ.
つまり、前日からバツグに荷物をつめて、出発の日は早朝に家を出て、予定時刻の二〜三時間前には空港について、売店を冷やかしたり、英語混じりの実内放送に感激したり、パイロツトやスチユワーデスの制服に感心したり、の時期は過ぎ、今は、急用の場合だと空港に行ってから空席を探したり、キヤンセル待ちで利用することもあり、次第に乗り合いバスの感覚に近くなってきたので、最早、憶れの乗り物ではなくなった、ということ。
次に墜落が恐ろしいということ。
飛行機で何が恐いといって、墜落ほど恐いものはないと思う。
自勤車に乗っていて事故にあったりエンストしても、怪我をしたり、時間に遅れたりすることはあっても、死ぬことは減多に無い。道路上の出来事で、宙に舞い上がったり地に埋もれて逃げられなくなることはまず無いからだ.それに、何かあっても、脱出が客易にできるのが普通だ.
船に乗っていての事故の傷合は、水中に沈むことがあるのと、普通は救出に向かっても到着までに時間がかかるので、いったん事故があると惨事になることが多い。
いずれにしても、波間に標っているだから、船もあまり好きでばない。
しかし、やはり絶望的なのは飛行機だ。
当たり前のことだが、飛行機は空中を飛んでいる。しかも、八千メートルから一万メート
ルの上空を時速数百キロ以上で飛んでいる。
こんなところでエンストしたら、ただひたすら落ちるだけだから、助かるはずもない。
翼があるからグライダーのように少しは滑空でさたにしても、胴体と翼の比率から見て、とても着地のショックを和らげるほどの効果は期侍できない。
酸素吸入のマスクは座席の数だけあるけれど、パラシユートが乗客と乗員全員の分あると聞いたことはない。そもそもパラシユートなんて積んでいないのではないか。
ハイジヤツクが恐ろしいということ。
昨目も私の親しい友人が中近東に旅行に出掛けたぱかりだが、今日はジヤンポ機がハイジヤツクされたぱかりだ。アイスピツク一本持ったひとりの男に、四百人乗りの飛行機が乗っ取られてしまった,事故同様、ハイジヤツクも忘れた頃にやってくる,
今回の場合、十六時開で犯人が捕まったが、下手をすると外国まで無理やり連れて行かれることだってある。
だから、いつも滑走して離陸する瞬間、あの車輪が地面をつかんでいる証拠のゴロゴロという音が消え体がフツと浮かんだ瞬間と、着陸して車輪が着地した瞬間は、思わず目をつぷり、心の中で無事を祈つてしまっている。
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