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飲み屋と言えば、人は私には赤提灯が似合うと言うが、本当は一緒に飲む相手と壊具合次第で変わるのである。
給料日前に会社の同僚と軽く一杯飲むなら、屋台も良し、あちこちにあるチェーンの系列店も気楽で良い。
焼き鳥屋でビール、炉端焼きの生焼けのピーマンにグラスー杯の生酒や大吟醸もいい。
話題はやはり仕事か人物評。仕事の話といっても大抵は採用されなかった自分のアイデアがいかに優れでいるかを誰かに聞くいてもらいたいだけ。
人物評は主に上司、先輩を肴に目一杯こきおろすこと。私は上司や先輩をこきおろすのは部下や後輩の権利だと思っている。そのために役職や年令が上の人間は給料を余計にもらっているのだから。もちろん自分が後輩や部下の酒の肴にされるのもやむおえないとも思うう。逆に、同僚や後輩を肴にするのは仁義に反する。
社会人になったばかりの頃は、友人とキヤパレーというところにも何度か行ったが騒々しいのでさすがに向いていなかった。パーにも数度連れて行かれたが、こちらも女の子が賑やかなだけで話ができない。
カラオケでは飲むより歌うほうがいそがしい。
気の合う友人とスコッチパーで軽く飲んで、ピーナッツをつまむ。もし、会社の女の子に「飲みに連れて行って」とでも頼まれたら、矢張りちよっとは洒落たレストランバーにでも行って、軽食とショートカクテルでも付き合うことになるだろう。女の子はカクテルで、私はいつもの水割りと言うことになるのだろう。
ここでスクリユードライバーなどすすめると何か魂胆があると思われるのだろう,
話題?これは殆どの場合こちらは聞き役になる,
「彼が海外に赴任してしまったの」ということであれば、結婚も決めないで赴任するような男では一寸期待薄だと思っても、「今は国際電話も気軽にできるし、年に数回は帰国もできるだろ」と慰める。
「この前見合いをしたの」ということであれぱ、その時の様子と彼の印象を詳細にきいてやる。
「背が高くて、ハンサムで、大手の企業の人事部勤務で.・・」。
結局は誰かにのろけを間いてほしいということか、と軽い嫉妬をおぼえながらも、「順調に話が進むように期待しているよ」と言ってグラスを傾ける。
こんなことを言つているとカミさんに「私は一度もカクテル・バーになんて連れて行ってもらっていないわ!」と叱られそうだ。
そう、一度も行っていない。でも、私も会社の女の子に「連れて行って」と言われていない。前の話は頼まれ「たら」の話なのだ。ロマンチックな話は現実にはそんなにあるもんじやない。
そういえぱ、家族で飲み屋に行くこともある.
家の子供たちはファミリーレストランよりも飲み屋の方が好きらしい。
家では食事を残して母親に叱られる子が、飲み屋に行くと驚くほどの食欲を示すのだ。
かくして、父親は懐を撫でながら、焼酎のお湯割りの梅干を突っつくことになる。
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