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電車の風


電車の中を風が吹いている、というと「そんなバカな!」と言われそうですが、事実です。
車両の中央部にいると気がつきませんが、連結器の近くで通路のドアを開けていると、風の流れを感じるのです。連結部の幌のすき間風ではありません。

電車が発車すると前の車両から後ろの車両へ、停車する時は後ろから前に向かって空気が流れます。
丁度、長い容器の中の液体の流れのような動きを肌で感じます。
で、ふと思うわけです。先頭車両の一番前は、電車が発車した途端に空気が希薄になり、乗客の中には酸欠を起こす人もいる。また、停止する時は最後尾の車両の一番後ろでも同じ現象が起きているのではないか・・・・・。
実は自分で実験してみましたが、そのような症状は出ませんでした。

ただ、この発見以後、夏の暑い日にはできるだけ連結器の近くで風を受け、涼を取り、寒い冬にはできるだけその位置を避け、人の多い中央部で暖をとるようにしています。

そのような電車の中で、最近、仕事上の必要に迫られて英語を再開し、車中読書に励んでいます。
別に会社や他人から強要されたものではありませんが、社内の誰かがやる必要があったのです。
そこで30年振りの英語の勉強も面白いかと思って始めたわけです。

実は今までは、たまに英語の書類があって、それを「眺める」ことはあっても、真面目に内容を掴んで「読む」という作業はやったことはありませんでした。
久し振りに書店で英語資格の参考書を手にしているうちに、「これなら若手に任せないで、自分でやってみるのも手っ取り早いかも」と思ったのが運のツキでした。
「必要に迫られて」とは言っても、自分でやる必要はなく、若い人に「やってくれ」と頼めばそれで済んだことですが、気まぐれで自ら始めることになったのです。
始めてみると、面白さと厳しさが半々でした。他にすることが無いでもないのに、学生に戻った気分で吊り革につかまりながら英語の参考書を読んでいると、なにやら若返った気がしてきます。
中高生が期末テストの準備らしく英語の教科書にカラーペンで線を引いているのを目にすると、「そうだ!今頑張っておかないと、オジサンのように中年過ぎから始めることになるよ」と、声をかけたくなります。
ヘッドフォンから音が漏れるほどの音量で音楽を聴いている人を見ると、「本当はオレも音楽を聴きたいんだよね。何の因果か英語なんか聞いているけど」と、少しヒネてみたくもなります。
しかし、ウン十年前に覚えた熟語が並んでいると、「ああ、そうだったナ」と嬉しくもなります。
仕事と家庭の都合もあり、それほど長くは続かないと思いますが、しばらくはこの「自己啓発」と言うにはちょと若手向きの勉強を続けたいと思います。

 

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