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あひるの水かき

「アヒルの水かき論」という論争があります。文明が始まったころからの論争ですが、数学界における「フェルマーの大定理」同様、世界の論理学者が挑戦していますが、いまだに結論が出ていません。(これは冗談です)

ご存知の方もあるでしょうが、湖水に悠々とあそぶアヒルも、水面下では「水かき」をせわしなく動かしている、ということです。

これを、人に当てはめれば、まあ、「僕は全然勉強していないよ」と言いながら、本当は必死で勉強して100点をとる小学生の会話は別にして、「あまり必死さを表面に出さないで、やることはやるサラリーマン」ということになりますか。

やることをやらないで必死さだけが先行する人もいれば、言うことも言うが、やることもやるという有言実行の人、あまり言葉には表さないで、黙々と結果を出す人。世の中様々です。

このような議論をするときの常とう手段として、まず自分のことは棚にあげさせていただきます。

これで自由に他人批判ができる(!)のです。

さて、はた迷惑なのが、騒ぐのがメインで、というより、何もやっていないから騒ぐことで自分の忙しさを演出する人。これは騒々しいだけです。水かきを動かさないで、ガアガア鳴くだけのアヒルです。

次は、少し仕事をして、それを最大限にアピールするために口が動く人。水かきで一回かくと、5回ほどガアガア鳴きます。仕事の準備段階でひと騒ぎ、仕事中にひと騒ぎ、仕事が終わってひと騒ぎ、の手です。

その次は、水かきと鳴き声が同数の人。やってはいるだけに無視はできないのですが、それだけに「わかった、わかった。アンタがやっていることはヨク分かったよ」と言いたくなります。

そして日本人に多いのが、きっちり仕事を済ませて、一言「やっと終わったよ!」。自分が仕事を終わったことをちょっとはアピールしておきたい人。あひるの水かきより、産卵後の鶏型といえます。鶏は卵を産むと一声鳴くのです。(昔、田舎で暮らしていたころは、その鳴き声にさそわれて、家の周りを探したものです。放し飼いの鶏が軒下、床下、天井裏などに卵を産むのが常だったもので・・・・)

最後は昔のビールのコマーシャルにあった「男は黙って・・・・・」の人。西部劇にもよく出てくるニヒルなガンマン型。必死で水かきを動かしながらもその姿を他人には見せず、格好良すぎる結末に自己陶酔する人。

さて、自分は・・・・と分析を始めると、いずれにも少しずつ該当しそうな気がして、自己嫌悪に陥りそうです。

だから、さいしょに「自分のことは棚に上げます」と宣言したのです。

ま、一般には最後の型が他人に迷惑をかけず、本人も会社も満足するタイプでしょう。